理事長ご挨拶

理事長就任のご挨拶

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2023年6月5日

日本安全教育学会理事長 藤田大輔

学会員の皆様には日頃より、日本安全教育学会の活動にご理解とご支援をいただき、篤く御礼申し上げます。この度、戸田芳雄前理事長の後任として本学会の理事長に選出いただき、大変光栄に存じておりますとともに、その重責に身が引き締まる思いを抱いております。

日本安全教育学会は、平成11(1999)年12月に、「すべての人が健康・安全な生活を営むことができるとともに、進んで望ましい環境の改善に資する態度、能力を習得できる手立てを構築することが、今日正に強い社会的な要請であると認識される。21世紀を目前に控えて、本学会を設立し、社会の要請と期待に応えるべく諸課題の解決に取り組むとともに、安全優先の気風を醸成する安全文化(Safety Culture)の創造に役割を果たすこと」を理念として、初代会長の吉田瑩一郎先生が中心となって設立された学会です。そのため本学会の目的は、会則の3条に「本会は、学校、子ども、高齢者及びその他の安全教育に関する調査研究及び普及啓発、並びに安全教育学領域の研究の発展に資することを目的とする」と明記されております。

学会設立から20年を経た令和元(2019)年末頃から、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行が始まり、わが国でも乳幼児から高齢者までのすべての人々の健康・安全な生活が脅かされる状況が拡大し、本学会の活動も多くの制約を受けましたが、戸田前理事長を中心に学会員の皆様のご尽力により、新しい視点を活用し多様な形態で学術研究活動の充実が図られました。しかしその一方で、リモート方式に由来するコミュニュケーション面での制約が感じられるような場面もあったように感じております。この度の私の理事長拝命は、この新型コロナウイルス感染症が感染症法上の5類への移行と時を同じくし、新たな展開を迎える時期と重なっております。そのため今年度以降は、リモートの特徴を考慮しつつ、対面による様々な学会関連活動が再開・充実できるものと期待しております。

新理事会では、わが国の安全教育の多様な課題解決に貢献することが、本学会の社会的責務であるという考え方に則り、安全教育に関わる学術研究と実践協働の推進と充実に取り組むことはもとより、年次学会や研究集会等を通じて研究成果の積極的な発信に取り組み、産官学の連携の重要性を念頭におきつつ、すべての学会員にとってさらに魅力のある学会、コミュニュケーションを大切にする開かれた学会にしていきたいと考えております。そして学会員の皆様と共に、安全文化(Safety Culture)の創造を担う協働人材の育成に一層貢献してまいりたいと思っております。

過去を変えることはできませんが、未来は変えることができます。日本安全教育学会のさらなる発展を目指し、学会員の皆様の一層のご理解・ご協力・ご支援を賜りますようお願い申し上げます。